トヨタ「ウーブン・シティ」の現在地|見学予約・住民募集・実証の最新状況【2026年】

2026年11月3日時点で、ウーブン・シティは一般見学を受け付けています。日本国内に住所がある人が対象で、無料・予約制です。予約枠は1日約100人ですが、ログイン前に日別の空き状況は見られず、現時点の空き日は不明。住民募集は直近の約25世帯枠が8月に終了し、次回募集は未発表です。

街の実績は、公式発表で確認できる2026年9月時点で住民Weavers約80世帯・約160人、住民対象の実証が累計約30件です。Phase 2は2026年9月に建築工事が始まりましたが、竣工は2028年11月末の予定。約600人の受け入れや全体約2000人も将来計画で、現在の居住者数ではありません。

目次

ウーブン・シティとは?目的と現在の規模

Toyota Woven Cityは、トヨタとWoven by Toyotaが静岡県裾野市に開発する実証都市です。人・モノ・情報・エネルギーに関わるモビリティを、住民が暮らす環境で試す「テストコース」と位置づけられています。

Inventors(実証に参加する企業・団体)は計31。参加数は実証中・商用化済みの企業数と同義ではありません。

進捗を時系列で確認:街びらきとPhase 2

時期確認できる進捗読み方
2024年10月Phase 1の建物が竣工建物の完成。街全体の完成を意味しない。
2025年9月25日オフィシャルローンチトヨタ関係者と家族の数世帯が居住を開始。
2026年9月約80世帯・約160人、実証約30件、Inventors計31公式発表時点の実績。
2026年9月Phase 2の建築工事を開始約52,000㎡、約600人受け入れ、2028年11月末竣工予定。
2026年10月7日Trial Dayで紹介された17件の試験をToyota Timesが報道開発中のデモを含み、定常商用サービスの実績とは異なる。
2026年10月30日Woven by ToyotaがToyotaとWaymoの自動運転協業の次段階を発表2027年に日本で初期運行予定。Woven City固有の実証発表ではない。
2027年3月頃静岡県内の募集で選考された約25世帯が入居予定将来予定であり、入居実績ではない。
2028年11月末Phase 2竣工予定予定日。全エリアの完成日として公表されたものではない。

Phase 1は約47,000㎡・計画定員約300人、Phase 2は約52,000㎡・約600人、全体で約2,000人を想定しています。人数はいずれも計画値で、街全体の単一の完成日は公表資料で確認できません。

現在の実証はどこまで進んでいる?

実績が確認できる取り組み

家庭用ロボットでは、AIロボット協会(AIRoA)が片付けや物の運搬を支援するロボットを住民と試験しています。2026年9月24日時点で11世帯に導入され、累計1000件超のタスクを実証したと発表されています。これは具体的な実生活での試験実績ですが、一般家庭への販売や街全体への導入を示すものではありません。

UCCは実証参加者300人超の行動データを分析する方法を構築しました。街全体のデータ基盤の稼働規模や第三者監査の状況までは、公開発表から確認できません。

進行中の試験・開発

2026年9月のTrial Dayでは17件の試験を紹介。開発中のSummon Shareは、自律走行ロボットが自動運転車を乗車場所へ誘導するデモを披露しました。商用の無人タクシー運行ではありません。

交通安全支援システム「ANZEN」は車両カメラや信号等の情報を使い、市内で試験中です。静岡県公用車への機器設置・データ収集を2026年度内に市外へ広げる計画も発表されています。

AI Vision EngineはANZENやUCCの実証で活用中で、推理や特定の行動検知機能を加える2.0版は2026年内のリリース予定です。予定とリリース済みを混同しないようにしましょう。

計画・構想と、実装済みの区別

道路は歩行者専用、歩行者・パーソナルモビリティ共用、車両専用に分かれ、地下道路や信号、多機能ポールも整備されています。一方、水素・太陽光の自給自足や街全体のAI家事・健康管理を、現行実装と断定できる根拠は確認できません。構想・参加テーマと稼働中のサービスは分けて見ましょう。

一般見学の方法:対象・予約・料金・アクセス

対象は日本国内に住所がある人。見学は無料・予約制で、受付10〜17時、最終受付16時です。公式ページからWoven City IDを作成・ログインし、来場者情報・本人確認を登録して日程を選択します。顔画像登録が必要で、初回は入口で約5分の交通教育動画を視聴。キャンセルは前日までです。

翌月分は毎月1日12時頃に予約受付開始。枠は1日約100人で、取りにくいと案内されています。日別の空きはログイン後の画面で確認する仕組みのため、本調査では確認できませんでした。受付開始と空席は別です。

所在地は静岡県裾野市御宿1117周辺。JR岩波駅から徒歩約6分です。無料駐車場・駐輪場は予約時に手続きし、車両ナンバーも登録します。無料の岩波バスは初回訪問では利用できません。オプショナルツアーは当日受付ですが、個別料金は未確認です。

6歳未満は登録不要。6〜17歳は保護者が登録し、成人の同伴が必要です。18歳以上は一人ずつ予約し、10〜20名の団体には専用フォームがあります。訪問前に最新条件を確認してください。

ビジターは見学だけでなく、日によって試作モビリティの試乗、買い物や食事、試作品の体験、アンケートなどに参加できます。実施内容は日ごとに異なり、すべての体験が常時提供されるわけではありません。

受付開始日の読み方

公式FAQは2026年9月25日から国内在住者の訪問受付を開始したと説明する一方、9月25日付ニュースは全国からの一般訪問を10月1日から受け入れると記載しています。ニュース本文では9月25日の予約告知と、静岡県住民から全国へ受入れを広げた経緯が示されています。このため、告知・予約受付と全国向け受入れを分けて理解するのが安全です。

住民として住むには?直近の募集状況

「Weavers」は発明を支える人々の呼称で、1日訪問するビジターと、街に住み生活を通じて実証に参加する住民Weaversがいます。住民の募集と一般見学は別の制度です。

直近の約25世帯募集は2026年8月19日に終了しました。代表者は静岡県内に住民票があり、18歳以上で、賃貸借契約者・入居後の世帯主となる条件でした。入居希望者には説明会参加、居住データ提供・肖像使用への同意等も求められています。

入居は2027年3月頃から2年間の予定で、賃料目安は月約5万〜28万円。全員が生活拠点を移し、裾野市へ住民票を異動する条件です。2026年11月3日時点で次回募集は未発表。次回条件も同じとは限りません。

独自分析:Woven Cityの強みと、事業化までの距離

Woven Cityの特徴は、住宅地そのものを販売することより、モビリティ、車載ソフト、交通安全、データ基盤などを、パートナーと実生活環境で組み合わせて試せる点にあります。トヨタが示すモビリティ戦略の変化を踏まえると、車両単体にとどまらず、移動・物流・エネルギー・都市機能をつなぐ仕組みを試す場として位置づけるのが自然です。

ただし、実験都市で動くことと他都市で採算を取り、広く使われることは別です。小規模な住民集団・専用道路からの一般化、データ同意やプライバシー、事業者間の相互運用、保守費用、許認可が課題となります。売上・投資回収やPOCから商用化への転換率は公表情報で確認できず、現段階で収益化が確立したとは言えません。

柏の葉・藤沢SST・会津若松との違い

柏の葉は既存市街地で公・民・学が交通・エネルギー・健康を地域実装。藤沢SSTは2014年にまち開きした生活者中心のスマートタウンで、パナソニックは約2,000人・566戸、100件超の実証、10件の事業化を報告。会津若松は自治体全体のデジタルサービスと、利用者の同意を重視したデータ連携が軸です。

対してWoven Cityは、トヨタ主導の専用環境で住民と企業がモビリティやソフトを試す点が特徴。実証都市、スマートタウン、自治体DXという異なるモデルであり、成果指標も違うため単純な優劣比較はできません。

トヨタの実証都市を経営戦略の視点で読む際は、当ブログのグローバルイノベーション人材の記事やバックキャストを使ったグローバル戦略の記事も参考になります。

よくある質問

ウーブン・シティはいつ完成しますか?

Phase 1建物は2024年10月竣工、街は2025年9月にローンチ。Phase 2は2028年11月末竣工予定ですが、全エリアの完成日は未公表です。

一般の人も見学できますか?

できます。日本国内に住所がある人が対象で、無料・事前予約制です。予約枠の空きは公式予約画面で確認してください。

今すぐ住民に応募できますか?

直近の約25世帯募集は2026年8月に終了しました。次回募集の開始時期は確認できません。住民募集ページで最新情報を確認してください。

ロボットや自動運転車は街で普通に使われていますか?

確認できるのは、家庭用ロボットの一部世帯での試験や、開発中の交通関連デモなどです。街全体での一般向け商用サービスが定常運行していると確認できる情報とは区別してください。

まとめ

2026年11月3日時点のWoven Cityは、一般見学を受け入れ、約160人の住民を中心に実証中です。Phase 2は着工しましたが竣工は予定、住民募集は終了し、予約枠の空きも本調査では未確認です。最新条件は公式ニュース、見学案内、住民募集ページで確認してください。

References

[1] Toyota Woven City 公式訪問案内 日本語

[2] Woven by Toyota 公式Contact・FAQ

[3] Toyota Woven City、オフィシャルローンチから1年 2026年9月25日

[4] Toyota Woven City 公式概要

[5] Phase 1 Construction Completion and Launch Preparation 2025年1月7日

[6] Toyota Woven City Officially Launches as a Test Course for the Future of Mobility 2025年9月25日

[7] Weavers住民募集要項・定義・FAQ 日本語

[8] Woven City Now! An Inside Look at the Latest Demonstration Trials 2026年10月7日

[9] Toyota and Woven by Toyota Unveil New AI Technologies to Drive Kakezan 2026年4月22日

[10] Woven City団体訪問申込フォーム

[11] Toyota New Management Policy & Direction Announcement 2023年4月7日

[12] 柏市公式・柏の葉スマートシティ

[13] Over 10 Years of Fujisawa Sustainable Smart Town 2025年3月19日

[14] 会津若松市公式・スマートシティの概要

[15] Woven by Toyota to Further Advance Automated Driving Development in Next Phase of Toyota and Waymo Collaboration

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この記事を書いた人

【この記事を書いた人】

佐藤 むっしゅ(Mushu Sato)
実務戦略家 / グローバルビジネス・AI活用コンサルタント

大手事業会社でのグローバル事業企画・マネジメント経験(15年以上)を経て、
現在はフランス・パリを拠点に、グローバルビジネス戦略、AI活用、海外駐在に
関する実務的な知見を発信しています。

【専門領域】
• グローバルビジネス戦略・組織マネジメント
• 海外駐在・駐在員ライフ
• AI・デジタル技術の実務活用
• 海外資産管理・金融リテラシー
• 帰国子女教育・学校選択

【経歴】
• 2010年~2018年:大手事業会社でグローバル事業企画・戦略立案に従事
• 2018年~現在:フランス・パリに駐在、欧州事業の推進・組織運営・AI導入支援を担当
• 多文化チームマネジメント、ローカル市場分析、デジタル変革プロジェクト推進など、
実務的な経験に基づいた発信を心がけています

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