“属人化しがちな生成AIの効果”をチームで再現可能にするために、プロンプトを「型」に落とし込む方法を解説。テンプレ用スプレッドシート付き!
目次
はじめに ─ “一発勝負プロンプト” から卒業する
- AIを触り始めたメンバーが「うまくいく日/行き詰まる日」のムラを感じることが多い。
- 解決策は 「型化」=再現性のある入力フォーム を作ること。
- 今回は私が企画チーム向けに作った AIプロンプト・ルールブック の作り方を紹介する。
5ステップで作るプロンプト型化シート
1. 目的を1行で書く
- 例:「30行以内で新商品アイデアを3案出す」
- ゴールを先に明示するだけで、出力のブレ幅が半分以下になる。
2. 必要な前提情報を箇条書きする
- 商品ジャンル
- 想定顧客ペルソナ
- 制約条件(価格帯、納期、リーガルなど)
ポイント:足りない前提情報を AI が自動で聞き返すよう、後段で指示を入れておく。
3. 出力フォーマットを固定する
- 例:
No コンセプト ターゲット 価値提案 推奨価格
- 表形式か bullet かをあらかじめ決め、整形コストをなくす。
4. トーン&スタイルを指定する
- 「Business professional / Friendly」
- 「漢字8割・専門用語は( )付きで補足」
- 文章の揺れを防ぎ、資料コピペしても違和感ゼロに。
5. 変数化したパラメータを <> で囲む
- 例:
あなたは<業界>のマーケティング担当者です。<商品カテゴリ>の新アイデアを…
- スプレッドシートで AIプロンプト集 を作り、変数セルだけ編集すれば完成。
実戦投入の手順
- シートを Google スプレッドシート(共有権限は「コメント可」)で配布。
- テスト運用 ⇒ 出力サンプルを蓄積。
- “成功例” シートにコピーし、良かった変数値を備忘。
- 月末レビューで「不要な変数」「追加すべき制約」を更新。
- 3か月継続 → ほぼコピペで使える 社内AIガイドライン が完成。
失敗しないための3つのコツ
- コツ①:説明文は短く
→ 長すぎると ChatGPT が全文解釈に時間を使い、レスポンスも冗長化。 - コツ②:修正履歴は残す
→ 失敗プロンプトを残すことで、何が悪かったかチーム学習が進む。 - コツ③:変数はなるべく数値化
→ “早め・安価・大量” など曖昧語を避け、データドリブンで入力。
すぐ使える!サンプルプロンプト(コピペOK)
あなたは<業界>のプロダクトマネージャーです。
以下の制約条件を守り、30行以内の表で<アウトプット形式>を作成してください。
【制約】
ターゲット:<顧客像>
価格帯:<価格>
納期:<納期>
不明点があれば最初に質問をしてください。
まとめ ─ “型化” は AI 時代の業務標準化ツール
- 再現性がチーム生産性を決める
- 小さなテンプレでも、保存→複製のサイクルで雪だるま式にナレッジが積み上がる
- まずは 「目的」「前提」「フォーマット」の3要素を固定 してみよう
次回予告
「AI×Excel自動レポート術」 で、集計→グラフ→PDF化までを“ワンクリック”にする方法を解説予定です。お楽しみに!
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